事例紹介

~『寝食分離』を目指して~

脳梗塞による重度左片麻痺。

3年間寝たきり状態で車椅子移乗することなく、半年間以上ご家族様の介助によりベット上生活。

 

ケアプラン上、ご本人様の希望は『歩きたい。』、目標は『座位保持』

 

【当初の週間サービス計画】

3回の訪問入浴サービス

3回の訪問リハビリサービス

週2回の当社訪問看護(リハビリ)

 

ベット上生活が長期に及んでおり、暴力・暴言あり。

これまでのサービスも積極的な離床は困難で、ベッド上訓練中心に施行。

当初の目標設定もベット上訓練やベットサイド座位を目標に介入。

 

当社介入してからの経過

経過1カ月

1週目 初回介入時より、意思疎通可能。

ベット操作も自身でコントロール可能。ギャッジアップにて様観。

     バイタル変動なく、端座位となる。

*社内カンファレンスにより

ベットサイド端座位も可能。右下肢のわずかな協力あり。車椅子乗車への身体能力もあり、次回車椅子乗車を試みることで調整。

今後継続した車椅子移乗に向け、ケアマネージャーさんとも連携し、タッチアップ型車椅子のレンタルも同時に進める。

 

・2週目 介入中は暴言及び暴力行為あり。

しかし、ご本人様は車椅子に乗りたいとの事で、全介助にて移乗。

・3週目 ご家族様も少しでも車椅子移乗して欲しいとの事で、

タッチアップ型の車椅子レンタル開始。

 

 *他事業所にはケアマネージャーより車椅子乗車の必要性を伝えて頂く。

*タッチアップ型車椅子導入により、ご利用者さま及びセラピストの介助負担も軽減。訓練中は必ず、車椅子乗車するようになる。

*介入中は雑談にも応じて下さり、笑顔も多々見受けられるようになる。

*車椅子乗車にて手洗い、自身で鏡を見ての整容を行うようになる。

*他事業所もベットサイド端座位まで介入して下さるようになる。

 

*社内カンファレンスにより

立位訓練や移乗訓練を繰り返すものの、大幅な機能回復は厳しく、当初の目標を再検討し、まずは車椅子乗車にて寝食分離を目標に変更。

移乗時に膝関節痛を伴い、介助者の負担軽減目的にご本人様、ご家族様、ケアマネージャーと話し合い、リフト導入検討

 

経過2カ月

*移乗負担の軽減目的と移乗時間拡大のため、福祉用具業者との連携によりリフトを導入。

*週2回リハビリ介入時はリフトにて車椅子乗車。

*車椅子乗車は約30分お過ごしになることが可能となる。

 

*社内カンファレンスにより

車椅子乗車は30分可能。

リハビリ時の車椅子乗車だけでなく、離床時間の拡大目標に昼食時に介入することを検討。

2回昼食時のヘルパーサービス導入を検討

ヘルパーステーション向けに介助指導及びリフト操作の指導。

 

経過4カ月

*週2回のヘルパーサービスを追加し。ヘルパーステーションとの連携により、移乗時のリフト操作や動作指導。

*週2回の昼食時はベットから離れ、摂取することが習慣化されている。

 

【現在の週間サービス計画】

3回の訪問入浴サービス

3回の訪問リハビリサービス

週2回の当社訪問看護(リハビリ)

週2回のヘルパーサービス追加

 

当社では他事業所との連携はもちろん、社内カンファレンスを繰り返すことにより、利用者さまが最大限、在宅でより良い生活を維持・向上出来るよう、支援させて頂いております。